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2016.06.15 UP
トニー賞最優秀振付賞受賞!アンディ・ブランケンビューラー スペシャルインタビュー!
アンディ・ブランケンビューラーは今年のトニー賞を席巻した『ハミルトン』の振付家。これまで『ブリング・イット・オン』で振付・演出、『イン・ザ・ハイツ』で振付を手がけたほか、現在、リメイク真っ最中の映画『ダーティ・ダンシング』でも振付で手腕を発揮。今夏にブロードウェイで上演されるリバイバル版『キャッツ』も彼の振付によるもので、ロイド=ウェバーからの信頼も厚い。今、最も注目されている気鋭の振付・演出家なのだ。
Q.ロイド=ウェバー氏にとって『ヨセフ』が原点であるように、ブランケンビューラーさんも『ヨセフ』に特別な思い入れをお持ちとか?
A.「僕が高校時代、16歳で初めて演じ、初めて振付をしたのが『ヨセフ〜』でした。その頃、演劇に恋して、それがそのまま今のキャリアへとつながったのです。11人兄弟の1人、レビ役も演じました。なぜ振付をしたかって?僕はダンスを3歳から習っていて、男子校だったから踊れる人が僕しかいなかった。そんな大好きな『ヨセフ』に、大人になり親となった今、また出会えたのは幸せなことです。当時とは違う様々な角度から作品を紐解き、見直すことができたから」
Q.改めて『ヨセフ』と向き合って、どんなことに気づかれましたか。
A.「演劇的によくできていて、年齢を問わず多くの人の心を動かす作品だということです。子供なら、ヨセフの山あり谷ありの、とてもカラフルでドラマチックな旅をそのまま楽しめます。大人なら、人生の厳しさ、生きていく上で直面する試練、夢や理想を追う厳しさが身に沁みることでしょう。それでも夢を持ち続け、生かし続けることで、どんなことも実現可能なのだと、詩的なスタイルで伝えることができる。『ヨセフ』は今を生きる僕たちにとって、希望の物語なのです」
Q.その“希望の物語”を今回のプロダクションではダンス・ミュージカルとして昇華させていますね。
A.「ノンストップの音楽と、スピーディーな展開。すべてのナンバーに振りを付けて、流れるように物語が進むことで、観る方々を巻き込みたいと思いました。面白いのは、物語が進むにつれ、観客の皆さんがヨセフ、ナレーター、ファラオや父、兄弟など、すべての登場人物を好きになってしまうんです。だから彼らともっと一緒に時間を過ごしたいんじゃないかなと思って、エンディングには8分間のダンスシークエンス『メガミックス』を加えました。ヨセフと共にカラフルな物語を旅して、ラストはお祝いムードでパーッと盛り上がっていただけたら。東京で上演できるのが、待ち遠しいです。ぜひ、ご覧ください!」
演劇ライター 三浦真紀