フィレンツェ・バレエの元芸術監督で、現在イタリアを中心に活躍する振付家ジョルジオ・マンチーニが、絶対的人気と実力を誇るパリ・オペラ座のなかでも群を抜く人気エトワール、マチュー・ガニオとドロテ・ジルベールのために創作した《トリスタンとイゾルデ》が、いよいよ日本に上陸!
《トリスタンとイゾルデ》は、ワーグナー愛好家のマンチーニが長い間あたためてきた作品で、2011年に遡る。フィレンツェ市内のストロツィ宮の中庭で、公開創作というイヴェントを開催。その時に『トリスタンとイゾルデ』(リスト編曲)の音楽でデュオを創った。そこから発展して生まれたのが、同年12月28日に初演された『トリスタンとイゾルデ』だ。たった二人のダンサーが支える舞台なので、技術的にも芸術的にも厚みのあるダンサーがマンチーニには必要だった。そうしたダンサーの候補としてイゾルデに必要な強さがドロテにあり、トリスタンに必要なセンシビリティがマチューにあるということで、この二人に声をかけたところ、共に創作することが決まったという。
パ・ド・ドゥには<プレリュード>、<第2幕の愛のシーン>、<3幕のプレリュードとイゾルデの愛のシーン>が使用されている。ベジャール・バレエ出身のマンチーニはコンテンポラリー振付家とはいえ、この作品では、ドロテにポワントを履かせ、トリスタンとイゾルデの愛の“物語バレエ”として、大きな感動を観客に与える。
舞台衣裳を担当するのは、パリで活躍する中国人クチュリエ・デザイナー、イーチン・イン。
映像は、ファッション写真、ラガーフェルドなどのプロモーション映像などで有名なカメラマン、ジェームス・ボールト。
日本公演では、これに加え《ヴェーゼンドンク歌曲(世界初演)》が上演される。飛ぶ鳥を落とす勢いの若手ダンサー、オニール八菜、ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャンというバレエファン垂涎の豪華キャストが決定。新しい感動を日本の皆様に贈りたい。